PARADIGM SHIFTが起きた夜、見事に何もかも変わっていった。お家も、街も、なにもかも。目に映る景色はまるで新しくなって、知らないことやものが沢山あったけど、そんなことは大した問題じゃないんだよ。本質はいつだってとってもキラキラしているんだ。ものごとをコーティングする雑音を剥がす勇気はあるかい？なくても別にいいと思うよ。本当にさ、どっちだっていいことだよ。みんなこだわりすぎなのさ。 そうそう、それじゃせっかくだからさ、僕の住む世界のこと。少しだけ。トンネルの向こうはもう、きみの中のおとぎ話。「星屑Stairway」あの夜、僕は見たんだ。美しいドレスをボロボロにして、こぼれていくビーズやストーン。今にも崩れそうなあの階段を駆け上がっていくあの子の姿。天使と悪魔がいたずらに混在してるようなそのむちゃくちゃさで、味方も敵もどんどん作って、あらゆる魔法を手にしてた。擦りむけた傷口になんて目もくれない、王子様もヒーローもあの子には追いつけない。強くてまぶしくて、研ぎ澄まされていた。 でもあの夜、僕は見た。ウソ泣きばかり大得意なはずの彼女が、ひとり涙を流しているのを。おっと、きっとこれはヒミツだから、誰にも話してはいけないよ。「アストロガール」そういえばアストロガールから、僕の郵便受けに手紙が届いてたよ。まったくいつも一方的で、ちょこまかと動き回ってそこら中に手紙をバラまいてはあっとゆー間にいなくなる。相変わらずきったない字で、ビリビリに破けた便箋。ちゃんと読めない…。ポニーテールを元気に揺らして機体を操縦する姿は、なかなかカッコいいけどね。「ダンシングパレード」まだ薄暗い朝方。遠くの歓楽街は片付けを始めていて、音楽は流れたままだ。今日も裏の公園で、 恋人たちがケンカしてる。平和だね。 今日は何かと聞き耳を立てていたら、またフランツの心移りだって。ふーやれやれくだらない。そのうち笑い上戸のシーパックがやってきて、ぜーんぶ面白くしちゃうのに。この前楽団の指揮者が、「裏打ちの手拍子を練習しなさい！！」って言っていたのに、絶対あのヒトたちやってないよ。ふ続きをみる
『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』